2021年1月26日
【比較一覧】クレジットカードの国際ブランドとは?種類や違い、おすすめの人気ブランドを紹介
この記事のポイント
- クレジットカードの国際ブランドとは、決済システムのこと
- 国際ブランドは、2021年現在で7種類ある
- 1枚目は、VISAかMasterCardがおすすめ
- 2枚目以降は、既存カードを補える国際ブランドを選ぶ
目次
クレジットカードの国際ブランドとは?
クレジットカードの国際ブランドとは、決済システムを指す言葉です。2021年時点で、国際ブランドは7種類あります。それぞれ付帯特典やステータス性、利用できる店舗が異なります。
そのため、どの国際ブランドを選ぶかは大切です。
なお国際ブランドと混同しやすいものとして「カードランク」や「発行会社」が挙げられます。国際ブランドについて正しく理解するために、まずは国際ブランドとそれらの違いを見ていきましょう。
カードランク(ステータス)との違い
カードランク(ステータス)とは、クレジットカードの信用度や価値のことを指します。国際ブランドは、決済システムのことなので両者は明確に違います。
なお同じ国際ブランドでもカードランクが違う場合、特典やサービスの充実度、審査難易度が異なります。一般的には、スタンダード・ゴールド・プラチナ・ブラックでランク分けされます。
ランク(ステータス) | 特典やサービスの充実度 | 審査難易度 |
---|---|---|
スタンダード(一般) | ★(低) | ★(低) |
ゴールド | ★★ | ★★ |
プラチナ | ★★★ | ★★★ |
ブラック | ★★★★(高) | ★★★★(高) |
例えば「楽天カード」と「楽天ゴールドカード」は、同じ楽天カードでもランクが異なります。そして楽天ゴールドカードの方が、特典やサービスは充実しており、審査難易度は高く設定されています。
このように、国際ブランドとカードランクは違うため、混合しないように注意しましょう。
カード発行会社との違い
カード発行会社は、クレジットカードを発行している会社のことを指します。各カード発行会社は、国際ブランドと提携して、決済システムを利用している構図になります。
例えば「楽天カード(VISA)」の場合、楽天(発行会社)がVISA(国際ブランド)と提携していることを指します。そして、VISAの加盟店で楽天カードを利用できます。
なお同じ発行会社でも、複数ブランドの中から選択できる場合があります。例えば楽天カードを発行する場合、利用者は「VISA/MasterCard/JCB/American Express」の4種類から国際ブランドを選択できます。
ただし、JCBやAmerican Expressのように、国際ブランドが直接発行するカードも一部存在します。
クレジットカードの国際ブランドの種類一覧|特徴やシェア率などの違いを徹底比較
2021年1月現在、クレジットカードの国際ブランドは7種類あります。各カードの特徴は下表のとおりです。
ブランド名 | シェア率 | 国内 | 海外 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
VISA | 約56% | ◎ | ◎ | ・シェア率1位で幅広く使える ・自社で発行するカードは存在しない |
JCB | 約1% | ◎ | △ | ・日本の会社が運営する国際ブランド ・ハワイなど一部を除いて海外では使いにくい |
MasterCard | 約26% | ◎ | ◎ | ・シェア率2位で幅広く使える ・自社で発行するカードは存在しない |
American Express | 約3% | 〇 | ◎ | ・ステータス性が高い ・優待サービスが充実している |
ダイナース | 1%未満 | 〇 | 〇 | ・世界初の国際ブランド ・国内ではJCB加盟店でも使える |
銀聯 | 約13% | △ | △ (中国◎) | ・中国人民銀行系の国際ブランド ・中国でのシェア率が高い ・国内では発行しにくい |
ディスカバー | 1%未満 | △ | △ (北米◎) | ・北米で発行される新しい国際ブランド ・国内では発行できない |
VISA
VISAは、加盟店数ナンバーワンの国際ブランドです。国内・海外を問わず高いシェア率を誇るため、幅広い店舗で支払いに利用できます。ネット通販でもVISAに対応していない店舗はごく稀です。
そのため、VISAは使いやすさを重視する場合におすすめです。大半の提携カードではVISAが選択肢に含まれているので、発行会社の選択肢も豊富です。
例えば、以下のような年会費無料カードは、いずれもVISAを選択できます。
- 楽天カード
- リクルートカード
- dカードなど
なお、VISAの自社発行カード(プロパーカード)は存在しません。
VISAブランドのおすすめカードについて詳しく知りたい方は「クレジットカードのVISAブランドおすすめ7選|人気なのはどれ?」を参考にしてください。
JCB
JCBは、日本の会社が運営している国際ブランドです。日本発ということで国内の加盟店は多く、普段の買い物で使うなら選択肢に入れておいて損はありません。
またトラベル&エンターテイメントカードとして、国内旅行や人気テーマパークに関する優待サービスも充実しています。
ただしハワイや韓国など日本人観光客が多い地域を除くと、海外でのシェア率は低めです。海外旅行での買い物をJCBのみで完結するのは難しいため、他国際ブランドと併用する必要があるでしょう。
そのため、JCBは国内メインで利用する場合におすすめです。
JCBブランドのおすすめカードについて詳しく知りたい方は「お得なJCBカードはこれ!おすすめの提携カードとプロパーカードを紹介」も参考にしてください。
Mastercard(マスターカード)
MasterCardは、シェア率2位の国際ブランドです。加盟店数はシェア率1位のVISAと遜色ないため、その利便性は高いと言えるでしょう。
また、MasterCardには以下のような特徴もあります。
- 国際ブランドの中で唯一コストコで利用できる
- Cirrusにより海外のATMでキャッシングしやすい
- キャッシュレス対応を進めている
決済システムに強く世界中で使いやすいため、1枚目に作るカードの国際ブランドとしてもおすすめです。
なお、MasterCardは自社発行カード(プロパーカード)は存在しません。
Master Cardブランドのおすすめカードについて詳しく知りたい方は「【比較】マスターカードおすすめ9選|お得な提携カードやメリットを紹介」を参考にしてください。
American Express(アメックス)
American Express(アメックス)は、高いステータス性が特徴の国際ブランドです。
アジアを中心にレストランやホテルの優待特典を受けられるLIVE THE WORLD、チケットの先行販売に申し込めるAMERICAN EXPRESS EXPERIENCESなどさまざまな特典を利用できます。
VISAやMasterCardなど、シェア率の高いブランドと比べると加盟店は少なく、やや使いにくい印象があります。しかしJCBと提携関係にあるため、国内での利便性は悪くありません。
American Expressのおすすめカードについて詳しく知りたい方は「アメックスカードおすすめ11選|提携・プロパーを比較して、各クレジットカードの特典やメリットを解説」を参考にしてください。
Diners Club(ダイナースクラブ)
ダイナースクラブは、世界で初めて登場した国際ブランドです。American Expressと同様にステータス性の高さが特徴です。またグルメやエンターテイメントの特典が充実しています。
例えば、「和創作 久茂地川」「ふく料理しのだ」「演出鉄板ステーキ&BAR ココットアルファ」などの高級レストランで所定メニューを2名以上が利用した場合、1人分が無料になる特典があります。
加盟店の少なさが気になりますが、American Expressと同様にJCBと提携しているため国内利用で不便を感じること少ないでしょう。
なおダイナーズクラブの申込条件は、27歳以上となっている点に注意してください。
銀聯(ぎんれん)
銀聯は、中国人民銀行系の国際ブランドです。中国でのシェア率が高いため、中国でのカード利用を目的としている場合はおすすめです。
ただし中国以外での加盟店は少ないため、使いにくいと感じることもあるでしょう。急速に成長しているので、今後状況が変わる可能性はありますが、現状は中国国内での利用がメインになります。
日本で発行できる銀聯ブランドのカードは、三井住友銀聯カードやMUFG銀聯カードなどの一部のものに限られます。
DISCOVER(ディスカバー)
ディスカバーは、北米を中心に発行されている国際ブランドです。1985年に設立したため、主要ブランドと比べると歴史が浅いと言えます。
2021年時点で日本国内にディスカバーのカードを発行している会社はありません。そのため多くの方は、ディスカバーを選ぶことはないでしょう。
ディスカバーは、アメリカに長く滞在・居住する予定があるなど、特殊な事情がある方に向いている国際ブランドです。
なおディスカバーは、JCBや銀聯と提携関係にあるため、国内や中国でも問題なく利用できます。
クレジットカードの国際ブランドの選び方
国際ブランドを選ぶときのポイントは以下になります。
- 最初の1枚は加盟店の多さで決める
- 2枚目以降は1枚目を補えるものを選ぶ
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
最初の1枚は加盟店の多さで決める
1枚目は、加盟店の多さを基準にして決めることをおすすめします。利用できる店舗数が少ない場合、不便に感じることが多いでしょう。
国内外で加盟店が多い国際ブランドは「VISA」と「MasterCard」です。加盟店数は、VISAとMasterCardのどちらも3,850万店以上となっており、世界中で利用しやすいと言えます。
両者を合わせたシェア率は80%を超えており、多くの方が実際に選んでいます。
1枚目におすすめのカードを知りたい方は「【最初の1枚はこれがお得】初めてクレジットカードを作る初心者に人気なのは?おすすめランキングTop7」を参考にしてください。
2枚目以降は1枚目と違う国際ブランドを選ぶ
2枚目以降は、1枚目と違う国際ブランドを選びましょう。そのメリットとして、以下が挙げられます。
- 利用できる加盟店数が増える
- 国際ブランド会員限定の優待サービスを受けられる
例えばJCBとMasterCardは、それぞれ加盟店舗が異なるため、どちらも持っておくことで決済の幅は広がります。
また、国際ブランドは独自の優待サービスを用意しています。例えば、MasterCardなら「プライスレスシティ」があります。
そのため「1枚目にMasterCardを選んだ場合、2枚目は国内での優待サービスが充実しているJCBを選ぶ」というように1枚目と2枚目の国際ブランドを変えることをおすすめします。
クレジットカードの国際ブランドはどれがいい?おすすめはこれ!
一般的な選び方のポイントのみでなく、実際に自分に合う国際ブランドを選択すべきかを知りたいという方もいるでしょう。個々の状況によって最適な国際ブランドは異なります。
ここでは、使い方や重視する点ごとにおすすめのブランドをチェックしていきましょう。
国内での利用が多い場合
国内での利用が多い場合は「JCB」「VISA」「MasterCard」のいずれかがおすすめです。JCBは国内利用に強みを持つため、海外利用を考慮しないなら候補に入れておいて損はありません。
また、世界的に普及しているVISAやMasterCardは、日本にも加盟店が多いので使いやすいでしょう。
なお、年会費無料や高還元率など優れた特徴を持つカードの大半は、JCB・VISA・MasterCardのいずれかに対応しています。加盟店の多さとカード自体のメリットを両立させやすいと言えます。
またAmerican ExpressやダイナースクラブはJCBの加盟店で利用できるので、国内利用に限定するなら十分検討に値します。
海外での利用が多い場合
海外での利用が多い場合は「VISA」か「MasterCard」を選ぶとよいでしょう。どちらも海外の決済に強く、海外旅行・出張先での利便性に優れています。
ただし旅行先が偏っている場合には、別の国際ブランドも視野に入れてもよいでしょう。
例えば、中国利用を検討している場合、銀聯が適しています。海外の加盟店が少ないJCBも、ハワイや韓国中心に使うなら選択肢に入るでしょう。
海外での利用を検討している方は「海外でも使えるクレジットカードおすすめ7選|海外旅行をお得・便利にする人気カードはこれ!」も参考にしてください。
ステータスを重視する場合
ステータスを重視する場合は「American Express」や「ダイナースクラブ」がおすすめです。年会費や審査難易度が高く設定されていますが、サービスの充実度や信頼性の高さは他国際ブランドと比較しても優れています。
ただしAmerican Expressの提携カードには、ステータス性が高いと言えないものも存在します。例えば、楽天カードの国際ブランドとしてAmerican Expressを選択できますが、そのステータス性は高くないと言われています。
そのため、ステータスを重視してAmerican Expressやダイナースクラブを選ぶ場合は、プロパーカードを発行することをおすすめします。
ステータスが高いおすすめのクレジットカードについて詳しく知りたい方は「【崩壊?】クレジットカードのステータスとは?意味や必要性、信用度、ランクのランキングを紹介」も参考にしてください。