2020年12月30日
【事業主必見】フリーランスでも審査に通るクレジットカード一覧
近年、特定の企業者組織に所属することなく活躍するフリーランスの方が増えています。
自分のスキルを活かして働けるため、独立を考えている方も少なくないでしょう。
会社員ではなくなるため、安定性の観点からクレジットカードを発行できるのか不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
フリーランスとして働く場合、何かと事業運営にあたって経費が掛かってきます。そこで、経費をクレカ払いにしてポイント還元を受けたり、資金操りの調整ができたりと、便利に利用することが可能です。
最近では、こうしたニーズに応えるべく、フリーランスの方でも持ちやすいカードも増えてきています。
本記事では、フリーランスの方でもクレジットカード審査に通るコツやおすすめのクレカについて紹介します。
また、クレカ払いを利用するメリットデメリットについても紹介していますので、自分に合ったクレカを選んで事業運営に役立てましょう。
目次
フリーランスがクレカの審査に通りにくい理由・落ちるパターン
最近では、フリーランスの方向けのクレジットカードも増えつつありますが、普通の会社員などと比べると、クレジットカード審査に通りにくいのが実態です。
一体何故審査に通りにくくなってしまうのでしょうか。
クレジットカード審査に通りにくい理由・落ちるパターンについて以下の通り解説します。
クレジットカード審査に通りにくい理由・落ちるパターン
- 収入の安定が証明しづらい
- フリーランスになった直後
- 支払いを滞納したことがある
収入の安定が証明しづらい
毎月給与が得られる会社員と比較すると、フリーランスは収入が安定していると言いにくいものです。
銀行の融資審査等であれば、事業の将来性を示す書類や実際に面談した上で、事業の内容や安定性を説明できる機会もあるかもしれません。しかし、クレジットカード審査ではそういった説明は難しいでしょう。
クレジットカード会社からするとカード支払が遅延されることは避けたいものです。そのため、会社員と比べるとフリーランスの場合は審査に通りにくくなってしまうのです。
フリーランスになった直後
フリーランスになった直後にクレジットカードの申込をしても審査には通りにくいでしょう。
厳しいことかも知れませんが、独立した全ての人が順婦満帆に行く訳ではありません。
勿論、会社員であっても勤務先が倒産してしまえば同じ話ですが、そういったリスクを考える上で、フリーランスは厳しい目を向けざるを得ないと言えるでしょう。
フリーランスになった直後であれば、より厳しい目で審査されるため、審査に通りにくくなってしまいます。
支払いを滞納したことがある
過去に支払いを滞納したことがある場合は、審査に通らない可能性は高くなるでしょう。
クレジットカードの審査において、過去の支払状況に問題がないかは当然調べられることです。
支払が遅延したことの事実が記載されていれば、審査には通らない可能性が高くなってしまいます。
フリーランスでもクレジットカードの審査に通りやすくなるコツとは?
フリーランスでもクレジットカード審査に通りやすくなるにはいくつかのコツが必要です。
コツを抑えておくことで、フリーランスでもカード作成が可能となります。
以下のコツについて紹介しますので、参考にしましょう。
フリーランスでも審査に通りやすくするコツ
- キャッシング枠は0円で申し込む
- 屋号付き口座を申請する
- クレヒスを積む
- 開業届を出してから数年後に申し込む
キャッシング枠は0円で申し込む
法人カードでは、一般的にキャッシング枠がありません。
一方、フリーランスなどの個人事業主向けの法人カードの場合には、キャッシング枠を付帯することも可能です。
そのため、キャッシング枠は0円で申込を行うことで審査ハードルを下げることが可能です。
一時的な資金不足などにおいては、キャッシングによる資金調達も1つの手段でしょう。
例えば、各県の信用保証協会の制度融資には、事業者カードローンといった貸付制度があります。別途、保証料が発生しますが、保証料を加味しても充分に低い金利で調達可能です。
どうしても必要な場合にはこちらを検討してみてはいかがでしょうか。
屋号付き口座を申請する
「屋号」とは、個人事業を行う上での名前であり、法人企業でいうと会社名にあたるものです。
開業届を出すことで、公的な手続きを踏んでいることが示せるため、審査を有利に進めることが可能となります。銀行での口座を開設する場合にも、必要になる場合が多いです。
屋号は市区町村にある税務署で即日申請できるので、クレジットカードを申請する前に手続きを行いましょう。
屋号を取得しておけば、口座名や領収書の名前を屋号にできるため、プライベートな支払いとビジネスでの支払経費を明確に分けて管理可能です。
プライベートな支払とビジネスでの支払経費などがごちゃごちゃになっていると、申告時に科目の振り分けができずに、仮払金や未収入金に区分されてしまいます。
銀行などに提出した場合に、それらが不良資産と見なされてしまい、融資審査に影響が出る可能性が高いです。
経理面を分かりやすくするためにも、屋号付き口座での申請を行うことをおすすめします。
クレヒスを積む
いわゆるクレヒスは綺麗にしておくことが重要です。
カード会社は、それまでのカード利用料金の延滞履歴や携帯電話料金の滞納状況、他社での借入状況を確認した上で審査を行います。
これらの情報は審査に大きく影響を及ぼしてしまいますので、料金の滞納などは絶対に避けましょう。
また、複数のカードに同時に申込を行うことも審査が通りにくくなる要因です。
もしも、信用情報に不安があるようであれば、個人信用情報の管理を行っている株式会社CICや株式会社JICCなどのウェブサイトより信用情報の取得、把握が可能となります。
開業届を出してから数年後に申し込む
フリーランスの場合、事業をどのくらいの期間継続しているかによって審査も変わってきます。
フリーランスになった直後の場合は、実績がどの程度上がるかが難しいでしょう。
しかし、フリーランスとして3年以上の実績があると、収入が安定しているか、増加しているかなどの判断がしやすく、審査での通りやすさにつながります。
銀行や消費者金融・クレジット会社にとって、審査を行う場合には、収入の確認資料などがなければ審査自体ができません。
年収100万円台かつ事業継続は3年未満といった場合でも、クレジットカード審査に通ることも良くあるようです。
本人の信用情報による部分も大きいものですので、審査難度の高いカードなどに申込を行う場合には、コツコツと実績を積み上げてから審査申込することをおすすめします。
フリーランスでも審査に通る!おすすめのクレジットカード5つ
ここでは、フリーランスでも審査に通るおすすめのクレジットカードについて5つ紹介します。
どのような特徴があるのか、ポイントの還元率などについてまとめています。
自分にあったクレジットカードを見つける上で参考にしましょう。
- ACマスターカード
- 楽天ビジネスカード
- 三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)
- オリコ EX Gold for Biz S
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
ACマスターカード
ACマスターカードは、年会費無料で即日発行が可能なクレジットカードです。
申込から実際に手元にカードが届くまでに通常であれば1週間程度掛かるものですが、ACマスターカードであれば、最短即日で発行が可能なクレジットカードとなっています。
還元率は0.25%であり、ポイントとして還元されるのではなく、キャッシュバックという形となっています。また、ETCカード発行などの付帯機能はありません。
急にクレジットカードを作らなくてはならない場合、最低限の機能が付いていれば良い方には、おすすめできるクレカと言えるでしょう。
ACマスターカードの基本情報と評価 | ||
年会費 | 無料 | ☆☆☆☆☆ |
還元率 | 0.25%(キャッシュバック) | ☆☆ |
対応ブランド | Master Card | ☆☆☆☆ |
ETCカード発行料・年会費 | ETCカードなし | ー |
申込条件 | 20歳以上 本人に安定した継続的な収入のある方 ※学生可 | ☆☆☆☆☆ |
発行までの日数 | 最短即日 | ☆☆☆☆☆ |
ステータス性 | 低い | ☆ |
楽天ビジネスカード
高いポイント還元率が魅力の楽天カードには、ビジネス向けのカードもラインナップされています。ポイント還元率は楽天市場利用などによって最大5%まで上がるため、非常に高い還元率が魅力と言えるでしょう。
しかしながら、楽天プレミアムカードに加入していないと、ビジネスカードは発行できないため、お得感が薄れてしまうのが実態です。
各種付帯保険や空港ラウンジ利用可能などの特典は充実していますが、楽天プレミアムカードと合算して限度額が300万円までとなる点や対応ブランドがVISAのみとなる点に注意しましょう。
通常の楽天カードであっても、ビジネス用として利用することが可能です。国内・海外への出張などが少ない場合には、通常の楽天カードや楽天カードゴールドでも良いかもしれません。
楽天ビジネスカードの基本情報と評価 | ||
年会費 | 2,200円 ※楽天プレミアムカード年会費 別途11,000円 | ☆☆☆ |
還元率 | 1%~5% | ☆☆☆☆☆ |
対応ブランド | VISA | ☆☆☆ |
ETCカード発行料と年会費 | 1枚目無料 年会費550円 | ☆☆☆☆ |
申込条件 | 20歳以上 本人に安定した継続的な収入のある方 楽天プレミアムカードを所持している方 | ☆☆ |
発行までの日数 | 約2週間 | ☆☆☆ |
ステータス性 | 普通 | ☆☆☆ |
三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)
三井住友ビジネスカード for Ownersは、年会費無料で作成できる事業主、法人代表者向けのビジネスカードです。
2年目以降は年会費がかかるものの、付帯保険も充実しており、福利厚生代行サービスを割安に利用可能です。また、ポイント還元率も最大2.5%と高い点が魅力と言えるでしょう。
ETCカードも無料で発行でき、前年に1回でも利用していれば、翌年も年会費が掛からずに済みます。また、iD決済やApple Payといった電子決済機能が充実しているため、様々なシーンでの支払に役立てることが可能です。
フリーランスとして独立してから間もない状況でも加入できると謳っていることからも、フリーランスでも審査に通る可能性の高いカードと考えられるため、おすすめでしょう。
三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)の基本情報と評価 | ||
年会費 | 初年度無料 2年目以降1,375円 | ☆☆☆☆☆ |
還元率 | 0.5%~2.5% | ☆☆☆☆ |
対応ブランド | VISA・Master Card | ☆☆☆☆☆ |
ETCカード発行料と年会費 | 初年度無料 2年目以降550円 ※前年に1回でも利用があれば無料 | ☆☆☆☆ |
申込条件 | 個人事業主・中小企業代表者 | ☆☆☆ |
発行までの日数 | 約1週間 | ☆☆☆☆ |
ステータス性 | 普通 | ☆☆☆☆ |
オリコ EX Gold for Biz S
オリコ EX GOLD for Biz Sは、個人事業主用のビジネスカードであり、ポイント還元率最大1.2%という他社と比較しても非常に高い還元率が魅力のカードです。
年会費は初年度無料であり、2年目以降でも2,200円と非常にリーズナブルながら、様々な付帯保険や空港ラウンジ利用が可能であるなどの特典も充実しています。
また、クラウド会計ソフトである「freee」を優待利用可能な点もフリーランスの方にとってお得な点と言えるでしょう。
事業用カードとしては珍しく、支払方法も豊富であり、高額な支払の場合には分割対応が可能なのは大きな特徴です。
国際ブランドであるVISAとMaster Cardから選択可能であり、国内・海外への出張などが多い方でも安心して利用可能であり、おすすめのクレカと言えるでしょう。
オリコ EX Gold for Biz Sの基本情報と評価 | ||
年会費 | 初年度無料 2年目以降2,200円 | ☆☆☆☆☆ |
還元率 | 0.6%~1.2% | ☆☆☆☆☆ |
対応ブランド | VISA・Master Card | ☆☆☆☆☆ |
ETCカード発行料と年会費 | 無料 | ☆☆☆☆☆ |
申込条件 | 個人事業主の方のみ | ☆☆ |
発行までの日数 | 2週間程度 | ☆☆☆ |
ステータス性 | 普通 | ☆☆☆☆ |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、プラチナカードでありながらリースナブルな年会費で作成できるクレジットカードです。
年会費は20,000円かかりますが、プラチナカードとしてはリーズナブルと言えるでしょう。また、発行まで最短3営業日と非常にスピーディーに発行可能であり、ポイントも永久不滅ポイントからJALマイルや別のポイントに移行可能です。
空港のラウンジ利用や旅行保険などの付帯保険も充実しているため、国内・海外への出張が多いフリーランスの方にはおすすめできる1枚となります。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カ-ドの基本情報と評価 | ||
年会費 | 20.,000円 2年目以降10,000円(条件を満たす場合) | ☆☆☆ |
還元率 | 0.5~1.0% | ☆☆☆☆ |
対応ブランド | American Express | ☆☆☆☆ |
ETCカード発行料と年会費 | 発行料・年会費共に無料 | ☆☆☆☆☆ |
申込条件 | 学生・未成年を除くご連絡が可能な方 | ☆☆☆☆☆ |
発行までの日数 | 最短3営業日 | ☆☆☆☆☆ |
ステータス性 | 高い | ☆☆☆☆☆ |
フリーランスが事業用のクレジットカードを持つメリット・デメリット
事業用のクレジットカードを持つメリットやデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
フリーランスの場合、確定申告で所得が上がりすぎてしまうと非常に高い税金を払う必要が出てしまいます。
効率良くクレジットカードを利用することで、経理面の手間が削減できるだけでなく、節税にも活かせる有効な手段と言えるでしょう。
以下のメリットやデメリットについて紹介します。
フリーランスがクレカを作成するメリット
- 経費確認がしやすく確定申告が楽になる
- 収支の流れを把握しやすい
- 節税対策になる
- 限度額が個人カードよりも高い
フリーランスがクレカを作成するデメリット
- 支払い方法が豊富ではない
- 年会費が高い
メリット① 経費確認がしやすく確定申告が楽になる
事業に関わる様々な支払をクレカ払いとすることで、経費の確認がしやすくなるメリットがあります。
確定申告を行う場合にも、様々な領収証や請求書類を整理する必要がなく、カード明細によって確認可能となります。忙しい中で、効率的に申告を行うには、こうした手続きが楽になるのは大きなメリットと言えるでしょう。
メリット② 収支の流れを把握しやすい
毎月一定の支払日に経費を支払するため、毎月の資金繰りが楽になるメリットがあります。
売上入金日や経費の支払日がいつなのかを把握することで、毎月の資金繰りが容易になり、より仕事に集中しやすくなるでしょう。
クレジットカード払いにすることで、支払は1~2ヶ月後となり、即座に支払う必要がありません。
売上金の入金予定に支払予定を合わせるなど調整が可能です。
収支の流れが把握できていると、先々の予定も立てやすくなるため、経費計算なども効率的に行えるでしょう。
メリット③ 節税対策になる
事業用カードの年会費は経費として処理可能です。法人カードの年会費は、個人カードに比べて高く、経費として処理することで節税対策につながります。
事業に関する支払いをクレカ払いにすることで、いちいち個人用と事業用で分けて計算する必要もないため、効率良く申告可能となるでしょう。
所得に応じて5%~45%の所得税率が課されるため、所得が高い人の場合は、住民税と合わせて所得の55%を税金として納めなくてはならない場合が考えられます。
年会費も忘れずに経費として計上して、節税対策を行いましょう。
メリット④ 限度額が個人カードよりも高い
事業用カードの場合、限度額が一般的なクレジットカードよりも大きいメリットがあります。
事業規模によっては、高額な支出が発生することも多いでしょう。また、高額な設備導入が発生することも考えられます。
限度額が大きいことで、高額商品を購入する場合でも、余さずポイント還元が受けられるメリットがあるでしょう。
少額なカードの場合、1つでは足りずに複数枚のカードを作成しなくてはならなくなる場合が想定できます。その場合、管理がしにくくなり、事務が煩雑化してしまう可能性があるでしょう。
支払いを忘れてしまったというようなミス防止にもつなげられるのは大きなメリットと言えます。
デメリット① 支払い方法が豊富ではない
事業用カードの多くは、支払が一括払いとなることがほとんどです。
手許の資金に余裕があれば問題はありませんが、報酬の入金が遅延してしまったり、急な出費による資金不足が生じてしまったりすると支払ができなくなってしまう可能性があるでしょう。
通常のカードであれば、1回払いだけでなく、分割払いにも対応しています。状況に応じて使い分けるといった対応や、支払方法が豊富な事業用カードを所有してデメリットを抑えることも重要です。
デメリット② 年会費が高い
事業用カードの場合、年会費が掛かってしまうものが多いでしょう。
付帯保険や空港ラウンジ利用などの優待特典など、ステータス性の高いカードの場合には、どうしても年会費が高くなりがちです。
ほとんど使う機会がないのに、高い年会費だけ払い続けるのは、デメリットとなってしまいます。
カード申込時には、自分が利用する上で、必要な優待であるかを確認した上で申込を行うことがおすすめです。
ポイント還元率などを考慮して、利用を行えば年会費以上のメリットが受けられますので、賢く利用しましょう。
フリーランスでも審査に通るクレジットカードまとめ
この記事では、フリーランスでも審査に通りやすいカードがあること、審査に通るためのコツ、事業用カードのメリットデメリットについて詳しく紹介しました。
フリーランスの方こそ、クレジットカードを利用した方が効率的であることが理解できたことでしょう。
フリーランスの方は、クレジットカード審査に通りにくいことが多いものです。
しかし、以下のおすすめカードであれば、審査も比較的通りやすく、事業用カードとしての利用しやすいでしょう。
フリーランスでも審査に通りやすいクレカまとめ
- ACマスターカード
- 楽天ビジネスカード
- 三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)
- オリコ EX Gold for Biz S
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
クレジットカードを利用して効率的な経費処理を行うことで、本来の仕事にも集中しやすくなるのは大きなメリットです。
早速、クレジットカードを申込して、事業運営に役立てて行きましょう。